音楽の物語

千歳のオリジナル楽曲は36曲。それぞれに、小さな物語があります。すべて歌声のないインストゥルメンタル曲で、千歳で流しながら読書や執筆ができます。一部の曲は、成長や実績に応じて解放されます。

詩や故事に由来する曲名には、段落のあとに「文学の背景」へのリンクを添えています。原文や出典もあわせて読めます。

このページでは、曲とそのイメージを紹介しています。ウェブサイトでの再生機能は、まだ公開していません。配信や動画での利用については、よくある質問の音楽についての説明をご覧ください。


テーマ曲

千歳

千歳のテーマ曲。活発で穏やかな彼女の、時には少しいたずらっぽい一面も描いています。

文学の背景:天狐

千歳・変奏

同じテーマを、別の道筋でたどる変奏です。よりゆったりと、荘重に、少し遠くまで。音が一層ずつ重なってゆっくりと明るくなり、最後には、はじめの旋律へ優しく戻ってきます。


朝から夜へ

朝

夜が明けたばかりの部屋は、何もかもがまだ軽やかです。ぽつぽつと響く音が、少しずつフレーズにつながっていきます。目を開けて、まず光を見つけ、それからゆっくりと起き上がるように。

茶歌

ゆっくりお茶をいれるように、気持ちを落ち着ける一曲。古箏とピアノが、ゆとりのあるフレーズで応え合います。時折、低い古琴の音が加わり、ひと口ずつ味わう時間の余韻を残します。

軒下の風鈴

午後の軒下に、小さな日陰があります。風が夏をそっとかすめていきます。澄んだ音が間をあけてひとつずつ応え合い、そのまま座っていたくなります。

蝶と遊ぶ

千歳は蝶を追って手を伸ばしますが、驚かせたくなくて、自然と動きがそっと軽くなります。旋律は近づいたり遠ざかったり。弾む気持ちの中にも、慎重さが見え隠れします。少し近づけただけで、もう嬉しいのです。

狐と猫

千歳が小さく遊びに誘うと、猫は一拍遅れて応えます。やがて、ふたりは前になり後ろになり、遊び始めます。可愛らしく、少しだけ平静を装いながら、最後は一緒に心地よくひと休み。

猫の戯れ

じっと伏せていた猫が、不意に前足を伸ばし、ひとまわりすると、また何事もなかったように止まります。動いたり静まったり、自分だけの考えがあるようです。原題の「貍奴」は、昔の中国で猫を呼んだ言葉です。

文学の背景:猫の戯れ

ちいさな発見

千歳が初めての場所に入って、まずはそっと顔を出します。小さなものに心をひかれ、少しずつ近づいていきます。角を曲がるたびに発見があり、振り返っては、ついておいでとあなたを呼びます。

猫の足取り

つま先立ちで、そっとひとまわり。足取りは軽やかで優雅です。小さく跳ねたあと、旋律がゆったりと広がります。いたずらっぽくても、余裕をなくしません。

影を追って

千歳が午後の光と影を追いかけます。数歩追っては立ち止まり、次の光る場所を好奇心いっぱいに探します。ちょっとした驚きがあっても、いつも心地よく足を止められます。

風を追って

そよ風に向かって小走りすると、景色が少しずつ開けていきます。気持ちは軽く、元気に。それでも足取りはずっと落ち着いていて、急いでいるわけではありません。

眉間の風

小さなことをうまくやり遂げて、心の中でこっそり得意になります。思わず笑って、また何でもないふり。少しいたずらっぽく揺れながら、軽やかに、ほどよい加減で進みます。

ミルクティー・みかん・陽だまり

午後、腰を下ろしてミルクティーをひと口。体はほぐれても、心は明るいままです。長い旋律が先に伸びをして、フレーズの終わりで軽く跳ねます。みかんの皮をむいたとき、不意に広がる爽やかさのように。

五つの音

宮・商・角・徴・羽の五音に、それぞれ小さなモチーフを持たせた曲です。揚琴、チェロ、ギターのフレーズが順に現れ、少しずつ重なりながら、温かく流れるひとつの音楽へまとまっていきます。

文学の背景:五つの音

ひみつの飴

千歳は飴をひと粒隠して、何でもないふりをしています。でも、もう笑いをこらえきれそうにありません。フレーズはわざと音をひとつ残し、最後になってからそっと補います。可愛らしくても、騒がしくはありません。

天気雨

太陽が出ているのに、細かな雨がそっと降ってきます。明るさの中に、かすかな物思いが浮かびます。笑いながら昔のことを思い出して、少しだけ心が和らぎ、そのあとはまた、すっきりと。

漁歌

広い水面を、舟がゆっくりと、なじみの岸へ進んでいきます。遠くと近くのふたつの旋律が、水を隔てて漁師同士が呼び交わすように響きます。一日の仕事を終えた、確かな落ち着きを携えて。

赭

夕日が陶土に落とす、赤褐色。温かく、素朴な色です。しなやかで落ち着いた足取りに、生命力が宿ります。

歓宴

灯りが温かくともり、親しい人たちが集まると、千歳も嬉しくなります。食卓の小さな喜びを、ひとつずつ旋律につなぐように。にぎやかでも、互いに寄り添える余白を残しています。

落墨

最初のひと筆を下ろすと、散らばっていた考えが形になり始めます。筆を上げ、少し止まり、また書き進める。そのリズムを持つ旋律は、ひとつのことに集中して、着実に進む満足感を描いています。

墨

夜の色が少しずつ深まり、机には、今取り組んでいることだけが残ります。いくつかの音が、墨のようにゆっくりとにじんでいきます。深く、穏やかに。

月光・変奏

ベートーヴェンの《月光ソナタ》第1楽章を着想のもとにした曲です。ゆっくり流れるピアノの三連符に古箏がそっと応え、月明かりのような静けさに、ほのかな物思いを添えます。


四季

春・詩集

朝、窓を開けると、春全体が目を覚ますようです。旋律はひと息に長いフレーズへと伸び、そばの音も、ひとつずつ加わっていきます。明るく、柔らかく、騒がしくなく。

夏・劇場

夏の日の、小さな会話のような曲。琵琶が軽やかに語りかけ、ファゴットがゆったりと応えます。ふたつの旋律は役割を交換し、少し重なってから同じリズムへ。遊び心のある、ささやかな一幕です。

秋・手記

収穫の季節が過ぎ、にぎわいが少しずつ静まり、ゆっくりと振り返れる時間が残ります。旋律はまず、ひとつの思いを最後まで語ります。そして、なじみのある響きを少し変え、少し引いていきます。静かで確か。涙を誘おうとはしません。

冬・遠白

遠くの雪は白く静かでも、身近なところには、はじめから小さなぬくもりがあります。腰を下ろしたとき、もう隣に小さな灯りがともっているように。窓の外は冬のまま。大きな出来事はなくても、時が確かに流れたと感じられます。


春の日

踏青

晴れた日に外へ出ると、足取りも軽やかになります。短く跳ねる旋律が、少しずつ伸びやかに広がります。明るく、のびのびと。にぎやかな人混みがなくても、気分は晴れています。

春風を借りて

忙しい日々の中で、そっと自分の時間を少し増やす。気楽で、少し得意な気持ちです。旋律は時々ひと足先へ出て、また心地よく歩調へ戻ってきます。

春雨を聴く夜

窓の外では、春の雨が一晩中降っています。部屋には灯りと、読みかけの本が残っています。音楽は細やかに流れ、澄んだ夜のかすかな冷たさと、部屋の中にいる安心感を届けます。

文学の背景:小楼で一夜、春雨を聴けば、明朝は深い路地で杏の花を売る声

小満

今日は、何もかも完璧にしなくても大丈夫。目の前の小さなことだけで、もう満たされています。旋律はそっと微笑むように持ち上がり、また穏やかに降りてきます。小満は、麦の粒が膨らみ始め、まだ熟しきってはいないころを表す節気です。

文学の背景:小満


伝説

織り手

はじめは、気質の異なる数本の糸でした。跳ねる糸、流れる糸、静かに寄り添う糸。やがて、互いのために場所を空けることを覚えます。前に聴いた小さな断片が、あとになってまた見つかり、最後には、秩序がありながら豊かな世界へと織り上がります。

青丘

狐たちの故郷。古く、深く広がる土地には、霊性と威厳があり、狐仙の軽やかさも残っています。旋律はゆっくり進み、幾重にも外へと広がって、最後は開けた地平線にたどり着きます。

文学の背景:青丘

天上の白玉京

雲がすぐそばを流れ、視界がどんどん開けていくと、不意に白玉の仙都が現れます。高楼が幾重にも空へ広がり、仙人たちが行き交い、路地にも暮らしのぬくもりがあります。深く澄んだ鐘がひとつ鳴り、その余韻が長く続きます。

文学の背景:天上の白玉京

群山

道は、一歩ずつ歩いてできていきます。テーマが戻るたび、前よりも少し遠くへ。高く登るほど峰々が見渡せ、その先に続く道も見えてきます。落ち着いて、重みを持って。たどり着いても、そこが終わりではありません。

天地の万籟

物事をひとつずつ手放すと、忙しさに隠れていた天地が、少しずつはっきりと見えてきます。細かな思いはもう互いを引っ張り合わず、呼吸するような長い流れにつながり、どの音にも居場所ができます。最も広がるときには、すべての窓を開け放つように。

文学の背景:天地の万籟